ねこやまローカボ日誌

美味しいご飯を気にせず食べたい、食べさせたい。だから厳選ローカボレシピを紹介させて。

中国旅行記27 遠慮のない紹興の夜と最終地上海の喧騒

f:id:nekoyamachan:20180418100642p:plain

 

あなた、まさか。

 

突然目の前に飛び込んできた光景に、一瞬にして目を奪われる。大きな紹興酒の瓶を掲げ、あなたは一体何をしようというのか。

 

ただきっと、場を盛り上げるフリなのだろう。一口だけ口に含むような、エンターテイメント的な行事に違いない。

 

これは遅めの夏休みを使った、2週間の中国旅行記。皆様に少しでもお楽しみいただければ、最高に幸せです!

 

前回までの旅行記はこちら

 

 

スポンサー様
 

 

遠慮なく騒がしい紹興の夜

f:id:nekoyamachan:20180418100531p:plain

 

隣の団体の女性が掲げる、大きな瓶。それは先ほどから私達がちまちま飲んでいる、度数14度~16度の紹興酒。

 

ウイスキーやウォッカほど高くないが、一気に飲み干すとクラリと来る。そんな紹興酒が2ℓは入るだろう、大きな土瓶だ。

 

しかもこの小さな一杯でも、価格は約24元(約408円)。それを大瓶で購入するとは、中国富裕層のガマ口は極めて屈強である。

 

その大瓶を、いま一人の女性が天高く掲げている。中国語は理解できないが、恐らくいくぞぉ!的な掛け声と共に。

 

周囲からも歓声が上がり、周りの人々もスマホを向ける。どうやら日本でも恒例の、あの儀式が行われるらしい。

 

f:id:nekoyamachan:20180418100648p:plain

 

いったー!

 

瓶に口を付けないよう、他に飲む人への配慮を忘れずにいったー!さらにその飲み方のおかげで、実際にどのくらい飲んでいるのか分かるようにいったー!

 

飲む飲む。もうすごく飲む。

 

最初は恐らくフリだろうと思っていたが、かなりの勢いで飲まれている。中国海賊の末裔かと疑うほど、ぐいぐい瓶を軽量化してゆく。

 

あぁこれは、エンターテイメントを兼ねた実演である。人々の目を楽しませつつ、自分自身も紹興酒をガブガブ楽しまれているご様子だ。

 

さらに瓶を持ち上げる角度の変化を見ると、その総飲酒量も予想できる。目算ではあるが、一気に800mlほどはいっちゃったのではないだろうか。

 

f:id:nekoyamachan:20180424131938p:plain

 

そして飲み終わりもケロリとした表情で、目の前の男性に何かを指摘している。指さし確認をしながら、強めの口調で何かクレームを入れているようだ。

 

何だろ何だろ。男性がやっちゃった発注ミスでも、ここぞとばかり指摘しているのかな。

 

それとも次の紹興酒持ってきなさいよ!と、お代わり紹興酒を要求しているのかな。どちらの可能性も否定できないが、男性もその圧力にタジタジである。

 

そのうえで女性の左手は、器に移した紹興酒をしっかり握って手放さない。あぁこの国の女性は、なんと逞しくて強いのだろう。

 

しかもこれほど騒々しい一気飲みにもかかわらず、店員さんも注意するどころか拍手を投げかける。きっとこの国の文化では、これも必要なコミュニケーションなのだろう。

 

さらに隣の私たちが日本人だと分かると、ガンガン話しかけてくる。日本人大好きだよ!と本音と酔いが混濁した、真っ赤なお顔で。

 

結局彼らは2本の土瓶を飲み干し、彼らの飲み会は佳境を迎えた。それと同時に、私たちの楽しい夜も更けていった。

 

紹興の朝と素晴らしい朝ごはん

f:id:nekoyamachan:20180424124800p:plain

 

10月23日、朝7時。

 

あまり経験のない種類の二日酔いを感じつつ、ベットからもぞもぞ這い出す。どうやら昨日の紹興酒が残っているらしく、ほんのり良い気分だ。

 

相方もちこも布団の一部となり、沈む様に爆睡している。昨晩私の倍は飲んだだろう彼女は、いまだ夢で乾杯中なのかもしれない。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124654p:plain

 

そして今日の新幹線は、12:05発。まだまだ時間に余裕もあり、二度寝も許される状況だ。

 

ただ本日の新幹線は、この中国横断旅行の最終回。過去何度もお世話になった移動手段とも、これにてお別れである。

 

そう考えると、思わず目が冴えてしまう。中国の貴重な滞在時間を大切にしようと、無意識に目が覚めてしまう。

 

部屋の衣服を片づけながら、せっせとバックパッカーの格好を整える。巨大なリュックを抱えての大移動も、残念ながら本日がラストになりそうだ。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124706p:plain

 

そして同時に、お世話になったグッズを断捨離する。ここまでもちこの第三の足として活躍してくれた、鳳凰の杖ともここでお別れだ。

 

貴方のおかげで、相方はいつもの歩行を取り戻した。これからはこの部屋を訪れた、サポートが必要なご年配方を支えて欲しい。

 

そう考えて部屋の傘立てに、そっと杖を忍ばせておく。貴方の新しいご主人が、やんちゃなお子様であらんことを。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124722p:plain

 

私たちはホテルをチェックアウトし、早速朝ご飯を散策した。二日酔いの翌日は、なぜこれほど空腹なのだろう。

 

外に出ると紹興の街も既に目覚め、人々が車道をバンバンすっ飛ばしている。ノーヘルのスクーター側面ボッコボコの車など、こちらも大変逞しい光景だ。

 

私たちも大きなリュックを背負い、お食事処を散策する。昨晩はかなり散財してしまったため、出来れば朝は40元(約680円)程度で済ませたいところである。

 

 

がま口と相談しながら歩いていると、不意に良い香りが漂ってくる。なにやら宇都宮の餃子のような、胃袋を直撫でする香りだ。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124752p:plain
f:id:nekoyamachan:20180424125013p:plain

 

焼きたて小籠包。

 

そういえばこの中国に来て、いまだ小籠包を食べていない。刀削麺や魯肉飯はモリモリ食べたものの、このメインディッシュを忘れていた。

 

小籠包、美味しかった?』よく考えれば、帰国したら高確率でそう尋ねられる。

 

これは大きな思い残しをする所だった。ここは旅のお土産話の引き出しを、もう一段増やしておくべきだろう。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124734p:plain

 

ガラガラ。

 

絶賛朝ご飯タイムに、この閑散さ。このお店、本当に美味しいのだろうか…。

 

思わず疑い深い部分が飛び出してしまう、結構なお客いない感。通りに漂う暴力的な小籠包の香りと比較して、このお客さんの数は妥当なのだろうか。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124728p:plain

 

しかし、明らかに美味しそうである。店員さんの笑顔も可愛く、店内に清潔感も漂っている。

 

朝ご飯メニューも豊富で、足しげく通う理由が満載だ。小籠包や炒飯など、今食べたいご飯を理解してくれているような、大変満足な品揃えである。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124741p:plain

 

さらにお値段も大変お安く、炒飯と小籠包の二つで24元(約408円)。ちなみに鮮肉生煎とは、新鮮なお肉使ってますよ!という売りの、上海名物の焼小籠包だ。

 

これほどいいね!を押したくなるお店なのに、なぜガラガラなのだろう。もしかしてここには、そんな魅力を帳消しにするような短所でもあるのだろうか。

 

そして席で待つこと、約3分。相変わらずの電光石火で、目の前に朝ご飯が運ばれてきた。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124745p:plain

 

めっちゃ美味しそうである。量も非常に多く、直火で炒められた香ばしい香りも漂っている。

 

特に調理場からチーン!という音も聞こえてこず、レンチン料理の可能性もゼロ。これで17元(約289円)なら、大変ニッコリな価格設定だ。

 

ただ繰り返しになるが、これほど人がいないのだろう。大きな通りに面しているにもかかわらず、ご飯時に私達を含めて50席中5人とは。

 

f:id:nekoyamachan:20180424143832p:plain

 

しかも激うまである。

 

抜群のパラパラ感と程良い油のコーティング、鍋底で水分を飛ばした薄めの炒り卵。細く切られた牛肉も硬すぎず、しっかりと効いた塩胡椒がすごく旨い。

 

さらに中国独特の醤油の香りが漂い、申し訳なさそうな小葱も主張しすぎなくて天晴なお仕事。この只者ではない美味しさが、人気を博さないわけがない。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124749p:plain

 

さらに中国では珍しく、スープもがっつり味がする。牛肉ベースの旨味が飛び出し、

どうやら一頭買いの牛骨を使用しているのだろう。

 

化学調味料の味も少なく、コトコト煮込んだ祖母の味。いやこの言い方だと、祖母を煮込んだような意味になってしまうが、表現したいのはお婆ちゃんが作ってくれそうな丁寧な味わいだという点である。

 

素材の旨味がギュッと閉じ込められ、一すすり毎に骨の旨味を思い出す。そうそう、これぞこの中国で出会えなかった、THE・スープといった味わいだ。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124756p:plain
f:id:nekoyamachan:20180424125009p:plain

 

さらに7元(約119円)の格安価格にも関わらず、焼き小籠包も大変に美味しい。齧ると元気よく飛び出す肉汁は、やんちゃすぎる園児といったところだ。

 

園長先生の制止にも耳を傾けず、ひたすらパワーゲージがなくなるまで突き進む。そんな元気一杯の美味しさが、口の中一杯に溢れかえるのだ。

 

一枚目の写真は3個しかないが、実際には6個で7元という良心価格。最初の3個はあまりの芳しさに、写真を撮る前に食べてしまった感じである。

 

まさかこれほどの良心店が、これほど閑散としているとは思わなかった。日本でこのクオリティなら、都心に一軒家の自宅を構えられる財を成していただろう。

 

 

ただそれほど、この中国は飲食競争が激しいのかもしれない。このレベルのお店ですら、朝からガン混みというわけにはいかないのか。

 

確かに少し小道に入れば、個人の飲食店が溢れている。さらにそこは驚異的な低価格で、圧倒的に美味しいご飯も食べられるもの。

 

確かに台湾で食べたお弁当屋さんも、一個台湾20元(約80円)という激烈価格だった。それでも味わいは大変美味しく、足しげく通ったことを覚えている。

 

やはりこの中国を初めとして、アジアの飲食系統は高く発達しているのだろう。そしてそのクオリティに慣れた住民方は、隠れ家的なお気に入り店をお持ちなのか。

 

羨ましい。私の実家の周囲200mには、うどん屋しかないもの。

 

 

そんな羨望を行動力に変換し、大きなリュックを背負いお店を出る。美味しかったよ!と告げると、受付の店員女性も笑顔で送り出してくれた。

 

そして目指すは、最終目的地上海めちゃ都会という印象しか持ち合わせていないが、きっとその認識で間違いないだろう。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124937p:plain

 

早速目の前の大通りでタクシーを捕まえ、紹興駅へひとっとび。約15元(約255円)の

料金を見て『小籠包12個食べられたなぁ…』と、思わず暗算してしまう。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124948p:plain
f:id:nekoyamachan:20180424124944p:plain

 

そして即座に駅構内へなだれ込み、本日の乗り場へと向かっていく。意外と時間がないことに気付き、慌ててチケット発券所へ駆け足で向かう。

 

幾度も経験した窓口での新幹線の発券も、もはや手慣れたもの。中国語が話せなくとも、意外と何とかなるものだ。

 

お勧めの方法は、極めて真顔でパスポートを差し出すこと。こいつマジで話せないんだな…という雰囲気でゴリ押しすれば、最低限の工程で義務的に発券していただけるのだ。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124953p:plain

 

そして乗車口は、凄まじい人の数。流石は大都市上海行き、まるで新宿方面行きの山手線である。

 

時間も正午近くということもあり、皆が口をモグモグ動かしながら歩いている。私も何かちょいちょいしたかったが、上海ではきっと美味しいご飯が待っているはず。

 

ふと見ると、隣に並んだ子供が葡萄をひたすら食べている。そしてその紫色の手で、お母さんのズボンをガシガシ引っ張っている。

 

それ、後で怒られちゃうかもよ。今のうちに、こっそり拭いちゃいなよ。

 

f:id:nekoyamachan:20180424124957p:plain
f:id:nekoyamachan:20180424125003p:plain

 

そして駅構内が、これまた広い。何千人乗ることを想定しているのか、明らかにオーバースペースだ。

 

もし何かの拍子でお子様のテンションがあがり、走り出したら一大事だ。霞むほどの先の先まで、捕まえられない鬼ごっこが始まってしまう。

 

ただもしかしたら、中国の10月大連休である国慶節。あの国民大移動の日には、この広さでも揉み合いになるほどの、クレイジーな混雑になるのかもしれない。

 

確かにこの国は、約14億人を包括する超巨大国家。国慶節には日本の約10倍の人々が、主要都市に集まる可能性もある。

 

つまり単純計算で、新幹線の乗り口が日本の10倍広くてもおかしくない。そう考えるとこの広大な乗り口も、決して設計ミスではないのだろう。 

 

f:id:nekoyamachan:20180426131434p:plain

 

そして新幹線の扉が開くと同時に、人々が雪崩れ込むように新幹線に乗車する。ただその勢いは日本の比ではなく、鋼のメンタリティが要求される。

 

ちょ、ちょと…!お、押さないでっ…!!

や、やめたげてっ!お、お土産がっ!!(パニック)

 

f:id:nekoyamachan:20180426131437p:plain

 

初日から抱えていたお土産を潰されそうになりながら、なんとか乗車する。すると意外と車内は混雑しておらず、ゆっくり自分の席を捜索する。

 

あぁお世話になった新幹線とも、遂に今日でお別れか。これまでの新幹線との想い出を振り返ると、何とも感慨深い。

 

あんなことや、こんなこと…。中国の新幹線には、色々な想い出を貰ったなぁ…。ただ一番に思い出すのは、車内に響くヒマワリの種を齧る音かもしれない。

 

そんな想い出を振り返りながら、最後の新幹線を満喫する。それはとても心地の良い、わずか90分の道程だった。

 

過去を想い出にしてしまう大都市上海

f:id:nekoyamachan:20180426134005p:plain

 

12時05分。

 

旅の思い出話が佳境に差し掛かった頃、新幹線は上海に到着した。そして降りた瞬間に、私たちはここが大都市だと痛感する光景を目撃した。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131446p:plain

 

ガン混みである。

 

平日の月曜日にもかかわらず、圧倒的な乗客数。周囲の酸素が薄くなりそうな人混みで、一気にもみくちゃにされる。

 

さらに車内で我慢をしていた喫煙者たちが、高確率でタバコに火をつける。なにかの演出のようなスモークに包まれ、むせ返りながら出口に進んでいく。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131449p:plain

 

さらに実はこの旅で初かもしれないエスカレーターで、ぐいぐい地下に押し流される。しかしこの中国では、どちら側に並ぶのが正解なのだろう。

 

関西では右に立ち、東京では左に立って生きてきた。どうやらこの中国では、東京と同じく左に立つのが正解らしい。

 

ただ中には右側に立ちふさがる猛者もおり、きっと確固たる正解はないのだろう。しかし勝手に足元が動くエスカレーターって、なんて楽ちんなんだ。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131453p:plain
f:id:nekoyamachan:20180426131512p:plain

 

ちょ、ちょと…!やめてっ!!

左足踏んでるからっ!(めちゃもみくちゃにされた)

 

f:id:nekoyamachan:20180426131459p:plain

 

そしてなんとか新幹線乗り場を脱出し、次の目的地へと足を進める。まずここから本日の目的地へは、地下鉄を利用しなければならない。

 

そのためにはこの大混雑切符売り場を克服し、切符を買う必要がある。ここは中国語を操る相方もちこにお任せし、私は二人分のお荷物を死守しよう。

 

もし私が列に並び、画面に英語の表記がなかったら。高確率で後ろから早くしろ!とせかされ、泣きながら帰ってくることになるから。 

 

 

さっそくもちこが列の最後尾に並び、次第に前に押しやられていく。何だかカステラ工場みたいで、見ていてすごく面白い。

 

意外と列はスムーズに進み、これなら問題もなさそうだ。私も新幹線に忘れ物はなかったか、リュックを開けて指さし確認をしておこう。

 

そう思っていると、突如列の中からもちこが叫ぶ。ねこやまぁ!と、結構な声量で助けを求めているようだ。

 

どしたどした。まさかお金でも忘れちゃったのか。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131502p:plain

 

早速重い荷物を抱え、もちこの隣にはせ参じる。すると彼女の右手には、しっかり10元札二枚が握られていた。

 

(´・ω・)?

 

あれ?ちゃんとお金、持ってるね?もしかして、行き先忘れちゃった?

 

そう尋ねるともちこは、そうじゃない!と、前方の券売機を指さした。するとそこには、中国語弱者の私にも理解できる漢字がピンクの文字で表示されていた。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131506p:plain

 

不接受紙巾。

 

ほうほう。もしかしてこの列は、紙幣が使えないのかな。つまり相方もちこが握る10元紙幣では、切符が買えないということだろうか。

 

なるほどなるほど。

 

つまり最前列まで進み、紙幣しか持ってなかったらGAMEOVER。もう一度隣の列に並び直すか、近くの人々に両替をお願いしなくてはいけないのか。

 

これは結構な確率で、気が付けない方も多いはず。この混雑を再度並ぶのは、なかなか骨の折れる作業である。先に気が付いて、助かった。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131518p:plain

 

そんな小さなトラップを回避しつつ、地下鉄乗り場へ進んでゆく。するとどうやら地下鉄でも、厳重な荷物チェックが実施されるらしい。

 

毎日利用する地下鉄で、毎回乗るたびにX線検査。これは違法ではないが、いかがわしい物を持っていた場合、なかなかメンタルを削られる習慣ですな…。

 

f:id:nekoyamachan:20180426131521p:plain

 

さらに上海の地下鉄には、あらゆる路線が交錯している。東京や大阪と同じく、細かく迷路のような路線図だ。

 

もしかして各乗り換え毎に、あのX線検査は実施されるのだろうか。うどん粉とか、全く運べる気がしない。

 

f:id:nekoyamachan:20180427105529p:plain

 

さらにお馴染みの本家カラーリングも姿を現し、既に気分は都内の地下鉄。いやその広大さを鑑みると、日本より発展している都市なのかもしれない。

 

あぁ、都会だな。ここまでくると、もう別の国のような感覚だ。

 

先日まで野良犬に餌を狙われ追撃されていたのに、もう遠い過去みたいだ。この最後の都市である上海では、中国の大都会の側面を楽しむことにしよう。

 

f:id:nekoyamachan:20180427105533p:plain

 

そして地下鉄をすいすい乗り継ぎ、目的地の駅にあっという間に到着する。あまりに快適すぎて、全く疲れも感じない。

 

地下鉄って、やっぱり早い。おじさんが乗せてくれるリンタクも大好きだが、サクサク進む地下鉄もやはり大好きだ。

 

そしてエスカレーターで地上に上がろうとすると、不意に一人の男性が目に飛び込んでくる。どうやら彼は隣の階段から身を乗り出し、何かを配っているご様子だ。

 

f:id:nekoyamachan:20180427111734p:plain

 

どうやら新開店のカフェのチラシらしく、自動で進むエスカレーターの乗客にテキパキ配っている。さらに自分自身は微動だに動かず、ひたすらチラシを押し付けてくるのだ。

 

階段に立ち、左手にチラシを持つ。そして自動で進んでくるエスカレーターの乗客に、そのチラシを押し付ける。

 

おお、なんとインテリジェンスなのだろう。確かにこの方法なら、大変効率的にチラシ配りが可能である。

 

要は道端のチラシ配りと同じだが、エスカレーターの場合はさらに効率が上がるだろう。何故ならエスカレーターに乗っている間、大抵の人が手持ち無沙汰だから。

 

ただ流されるだけの退屈な時間に、差し入れられる一枚のチラシ。なんでもいいから暇潰しが欲しい、超長距離のエスカレーターだからこそ効果を発揮する高等テクだ。

 

f:id:nekoyamachan:20180427105541p:plain

 

そして外に出ると、どえらい都会である。道行く人々もハイカラで、道路もビシっと整備されている。

 

歩く人々が片手に持っている食べ物も、謎のお饅頭からベーグルにチェンジ。これはもはや、私が最も田舎者である可能性が浮上してきた。

 

f:id:nekoyamachan:20180427105455p:plain
f:id:nekoyamachan:20180427105544p:plain

 

あらゆる建物が増築され、イソギンチャクのような高層ビルが姿を現す。中国独特の似たような高層建築ではなく、それぞれが個性のあるデザインだ。

 

それはおそらく、世界各国から様々な企業が進出しているということ。つまり超高額な自社ビルが、この上海には乱立しているということだろう。

 

流石は大都市、どこを見渡しても豪奢な香りが漂ってくる。ただそうなると、残りの経済力で楽しめるのか?という、素朴な疑問が湧いてくる。

 

 

しかし。

 

最終地点である、この上海。実は2泊分のホテルを、全く予約していない

 

というのも、これには深い訳がある。決して予約忘れちゃった♪(てへぺろ)的な、ドジっ子アピールの類ではない。

 

最終目的地である、この上海。ここには相方もちこが働く台湾のホテルの、姉妹ホテルが存在する。

 

そして中国を横断することを、飲みの席でその姉妹ホテルのオーナーに話したらしい。するともし良かったら、遊びに来てね!と、嬉しいお誘いの言葉をいただいたらしい。

 

いわゆる、超社交辞令。普通ならば遠慮してしまう、圧倒的な定型文である。

 

ただ飲みの席で、口約束を交わしただけ。そして10月23日に遊びにおいで!と、軽く約束を交わしただけ。

 

当然ホテルに泊めていただく確証もなく、完全に遊びに行くだけのお約束。一緒にご飯でも食べようよ!そんな意味である可能性が、極めて高い。

 

 

ただ、もしかしたら。もしかしたら。

 

もしかしたら、お部屋を用意してくれているのかもしれない。もしかしたら、タダで泊まらせてくれるのかもしれない。

 

そんな淡い期待を抱き、この上海まで辿り着いた。だからこそ今、私たちは全くホテルを予約していない。

 

社交辞令を全面的に鵜呑みにした、最終都市である上海。もしかしたら本日の宿は、公園の草むらになるかもしれない。

 

でも私たちは信じている。この中国の人々が、心の底から優しい人々だということを。

 

 

中国旅行記28に続く~ 

  

第1~6話までの旅行記(平遥古城編)と第7~12話(陽朔・桂林編)は、一気に読める電子書籍でいかがですか!またキンドル読み放題にも完全対応しておりますので、お時間のあります際にでも、ご覧いただければ幸いです!

 

※iphone・アンドロイド端末でも、Kindleアプリでお読みいただけます!是非読み放題でご覧くださいませ(*^-^*)!