ねこやまローカボ日誌

美味しいご飯を気にせず食べたい、食べさせたい。だから厳選ローカボレシピを紹介させて。

中国旅行記⑦ 大都市鄭州東の最新ホテルと、桂林の最高ドミトリー

大都市鄭州東の最新ホテルと、桂林の最高ドミトリー

 

ビールの飲み終わりに訪れた、体の寒気

その正体は風邪か、はたまた謎の胃腸破壊か。

 

すこぶる健康な体に訪れた、 未知の体調変化。

ただその回復は、素敵な宿泊地のお陰であっという間だった。

 

これは遅めの夏休みを使った、2週間の中国旅行記

皆様に少しでもお楽しみいただければ、最高に幸せだ。

 

前回までの旅行記はこちら

 

 

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寒気の体調不良と大都市鄭州東

寒気の体調不良と大都市鄭州東

 

15:34。

 

西安北で約4時間待ち、私たちは次の鄭州東行きの新幹線に乗り込んだ。

混雑する時間だったのか、その車内は多数の乗客で溢れている。

 

私の体は相変わらず寒気に包まれ、モコモコの服装で狭い通路を移動する。

足元には中国の子供が走り回り、元気いっぱいお菓子を握りしめている。

 

前方からは母親とその子供らしき声が響き、同時にアニメの音も聞こえてくる。

鄭州東までの約2時間、どうやら今回も大音量のタブレットと同じ空間らしい。

 

さらに後ろの席には、大爆笑するおばちゃん・おじちゃん6人組。

きっと町内会か同窓会かなにか、皆で旅行している道中なのだろう。

 

そして中には、一人とびきり特徴的な笑い方の女性がいらっしゃる。

んはははは!!と響く笑い声は、最高に釣られそうである。

 

そんな車内の様子を眺めながら、私たちも自分たちの席を発見した。

そして何とか背中の荷物を上の棚に乗せ、完全治癒モードへ移行した。

 

ここからは約束通り、最短時間でこの体調不良を治してみせよう。

そして何事もなかったように、次の最強観光地を目指そうではないか。

 

 

その観光地の名前は、桂林

これぞ絶対に100点の体調で挑みたい、自然溢れる超景観スポットである。

 

渓谷を流れる客船に乗り、優雅で優美な河を下る。

まるで水墨画の世界だと言われる、ワクワクが止まらない場所なのだ。

 

相方もちこと桂林の予備知識を話しながら、体を徹底して休ませる。

通常の風邪なら、丸1日で治せることも珍しくないだろう。

 

そしてその桂林への到着は明日の昼、そして本格的な観光は明後日である。

つまり今から約2日もの余裕があり、体調回復は全く不可能ではない。

 

西安で売られていた林檎

 

私はもちこから小さなリンゴを貰い、ガジガジ頬張る。

体調不良時は、無理にでも食べまくる派である。

 

小さなリンゴは大変甘く、まだ美味しい!と感じられる。

さっぱりとしているからか、あっという間に1個食べ尽くせる。

 

しかし、この食欲と正常な味覚があるにもかかわらず。

なぜ風邪っぽい雰囲気に襲われているのだろう。

 

そして更に分析すると、特に頭痛も腹痛も、咳も鼻水もない。

ただ感じるのは、体のだるさ胃腸の不快感だけである。

 

しかし今はリクライニングを倒し、ゆっくり眠るしかない。

私は再度ビタミンCを2000㎎補給し、耳せん替わりのイヤホンを装着した。

 

余裕で貫通してくるアニメの音を聴いていると、不思議と気分も穏やかになる。

そして目をつむると、快適な2時間など即座に過ぎていった。

 

未来都市を彷彿とさせる鄭州東駅前

 

17:47。

新幹線はあっという間に本日の都市、鄭州東に到着した。

 

外は平遥古城ほど寒くはなく、体の寒気も少し和らいでいる。

ただそれでも体は少しだるく、本当に風邪なのか未だ疑問である。

 

ただビタミンCがむちゃくちゃ効いて、速攻治った可能性もなくはない。

もしそうならば、この度の風邪合戦は私の完全勝利である。

 

鄭州東駅

 

まぁ大丈夫っしょ!とOKサインを出す、相方もちこ。

確かに体の寒気も消え、風邪らしい症状はほぼ消えている様だった。

 

さらに新都市にテンション激上げの私たちは、早速鄭州東を散策することにした。

流石にこの時間になると、相方のお腹もペコペコのご様子だ。

 

鄭州東駅前の綺麗な光景

 

わずか半日のみの滞在場所だが、非常に大きいこの鄭州東

それはまるで横浜駅と品川駅の子供のような、とても綺麗な駅だった。

 

床は顔が反射するほど磨き上げられ、人々の服装も華やかである。

ここは今までの駅の中でも、大きな部類なのだろう。

 

鄭州東駅前の綺麗な光景

 

そしてまるで未来都市のような蛍光の蒼曲線で彩られた、駅の大広間。

そこら中にスケボー少年が滑走し、活気溢れる街並みに溶け込んでいる。

 

しかし飛行機が着陸できるほどの広大さは、多数の迷子者を生み出したはずである。

もし私がこの街で生まれたら、確実に10回はここで迷子になっただろう。

 

鄭州東駅前の綺麗な光景

 

そして駅から眺める街並みは、全体的にぼんやりと靄がかかっている。

それはまるで広大な森から巨大な電灯きのこが生えているようだった。

 

しかしなぜ、これほど広大な駅前にしちゃったのだろう。

駅前からタクシーに乗っても、街に出るまでワンメーター加算されそうである。

 

そして逆に駅の近くでおろされても、めちゃくちゃ歩かなければならない。

もはや息切れ必須の、ちょっとしたジョギングコースである。

 

鄭州東駅前の綺麗な光景

 

ただそれでも煌びやかな曲線は非常に美しく、皆が一様に写真を撮っている。

どの角度から撮れば一番映えるのか、何度も試しているようだ。

 

私もカメラを構えたが、なかなかその美しさを表現できない。

やはり目が最強である事を、痛感させられる光景だった。

 

長蛇の出来る中国タクシー事情

 

しかし街の光景に興奮していると、なんだかどっと疲れてきた。

ここは早めに本日のホテルを探し、打倒風邪の続きをしなければならない。

 

私たちは事前印刷したホテルまでの地図を開き、スマホで明るく照らしあてた。

するとホテルは意外と遠いらしく、歩くと15分はかかるらしい。

 

ただ駅前のタクシー乗り場には、100m近くの長蛇の列が出来ている。

この列を並ぶとなると、恐らく30分はかかるだろう。

 

 

さらにこの中国では、もう一つ気にすべきことがある。

それは近いと断られるという、誠に悲しい事実である。

 

これまでに書かせていただいたように、こちらのタクシーは大変お安い。

1回15元(約255円)円程度から使える、抜群のお手軽感が特徴だ。

 

しかしその反面、彼らタクシー運転手の方々の地位は高い。

安いんだから、嫌なら別の乗りなよと、結構サクッと断れるのだ。

 

時には行き先を告げると、無言でフリーズすることがある。

その時は『行きたくないのかな?』と、察してあげなければならない。

 

この旅でも何度か断られており、もはやそれは一つのルールだった。

確かにお稼ぎスポットの駅前にもかかわらず、歩いて15分の短距離を移動したくないだろう。

 

さらにもし30分並んだ上で断られたら、どえらいショックである。

そう考えると根性で歩くか、流しのタクシーを捕まえる方が良いだろう。

 

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遥か遠い宿泊地と、襲う体の違和感

 

私たちは覚悟を決め、荷物を再度背負い込んだ。

そしてグーグル先生(ぽいもの)のナビをいただきながら、鄭州東の街を歩き始めた。

 

鄭州東の散策とホテルまでの道のり

 

しかし風邪(?)で歩行スピードの劣る私は、確実にお荷物である。

途中何度も相方に心配されつつも、よろよろ歩みを進めていく。

 

荷物持とうか?と優しく言ってくれるもの、さすがにそれは申し訳ない。

約20kgの荷物が二個になれば、もちこはきっとぺちゃんこである。

 

さらには神のいたずらか、流しのタクシーも全くいない。

偶然見つけても、高速で過ぎ去る乗車済みである。

 

さらに約15分との表記にもかかわらず、明らかに30分は必要な距離だった。

これぞ飲み屋等で良くある、駅徒歩1分!の虚偽表示の一種だ。

 

途中何度も心が折れかけるが、まだ見ぬホテルによじよじ進む。

もしここで雨など降れば、泣いちゃったかもしれない。

 

 

しかしもちこが言うには、今日のホテルは一番良い場所との事。

もはや普通の旅行と変わらぬ、めちゃくちゃナイスなホテルらしい。

 

その驚きの価格は、まさかの2人で一泊8000円

平遥古城ホテルの約5倍もの、まさにマハラジャプライスである。

 

まじか!!とテンションも高騰し、力も俄然とみなぎってくる。

この風邪気味(?)の体を治すには、まさに最高の場所である。

 

なぜこのGOODタイミングで、そんな素敵ホテルに宿泊できるのか。

私は猛烈に感動しながら、約25分間歩きまくった。

 

鄭州東の巨大免税店
鄭州東の巨大免税店
鄭州東の巨大免税店

 

そして途中で閑散とした巨大免税店を発見し、相方がお買い物へと突撃した。

心に余裕が出来た今、そんなぶらり旅にも付きあっちゃう次第である。

 

もしかしたらコンタクトの保存液や、ヘアスプレーもあるかもしれない。

いや日本製品の表記も見えたし、きっとあるに違いない。

 

そして荷物と共に、相方を待つこと約10分。

彼女は韓国のりと共に戻って来た。

 

愕然とした気持ちを隠しつつ、私たちは再度歩き出した。

どうやら地図上では、あと数分で本日のホテルに辿り着くはずである。

 

最高値の鄭州東a LOFTホテル

最高値の鄭州東a LOFTホテル

 

そして到着した本日のホテル、a LOFT

それは今までと明らかに雰囲気の違う、横文字のおしゃんホテルだった。

 

お値段も大変お高く、恐らくバックパッカーが利用することは少ないだろう。

しかし疲れた体には有難い、大変設備の整った高級お宿である。

 

お値段(1元17円で換算)
  • 鄭州東 ホテルa LOFT 一泊470元(約8,000円)

最高値の鄭州東a LOFTホテル

 

ホテルの内も大変小綺麗で、野良猫がすり寄ってくることも勿論ない。

さらに受付では英語も使え、朝にはビュッフェなるものも頂けるらしい。

 

ただし私たちは、ホテルでも最安の素泊まりコース

快適な寝床を借りるだけの、最もベーシックな契約内容である。

 

なぜならここは旅の目的地ではなく、あくまでも中継地点

明日の桂林に向けて一晩泊まるだけの、一晩限りの関係なのだ。

 

ただし時刻は、既に20時を回っている。

本日のご予定は、ご飯を食べて眠るだけである。

 

周辺の激安お粥屋と、ホッとするスーパー

 

私たちはホテルの周囲を散策し、本日の激安ご飯を購入することにした。

さらには明日の朝ご飯も、できれば格安で手に入れたいものである。

 

鄭州東の激安お粥店

 

しかしそこは、さすが高級ホテル周辺。

一食300元と書かれたコースメニューや、30元珈琲が軒を連ねる。

 

一杯30元(約510円)の珈琲など、一体何が入っていると言うのか。

それこそバケツサイズで出されなければ、決して納得できない価格帯だ。

 

これからの旅を考えても、流石にこの価格には妥協はできない。

逆に300元(約5.100円)の食事に体が慣れたら、それこそ大変である。

 

さらに私たちはお安いご飯捜索を続け、約10分ほど闊歩した。

すると小道には、意外なほどジモティ御用達と思われる低価格店が隠れていた。

 

鄭州東の激安お粥店

 

その一つがこの、入りづらい感満載のお店。

小籠包・粥と書かれた看板からは、その低価格っぽい雰囲気が漂っている。

 

もしや入れ墨だらけのおじさん達が、麻雀をしているのではないか。

そんな溢れる現地感に、思わず躊躇してしまうレベルだ。

 

しかし風邪っぽいんだからお粥でしょ!と、問答無用で突撃する相方。

確かにその発想はありがたいが、それでも結構な閑古鳥の鳴きっぷりだ。

 

鄭州東の激安お粥店

 

しかし中に入ると、意外にも超絶なフレンドリー感である。

店主の親父さんもタバコを吸いつつ、よく来たね!とめっちゃ笑顔である。

 

奥の奥さんも備え付けのテレビを見ながらも、かなりのご機嫌。

その愛想っぷりは、もしかして一泊くらいさせてくれそうなレベルである。

 

さらに驚くべきは、その価格である。

私は上に書かれたその料金表を見て、思わず声をあげてしまった。

 

鄭州東の激安お粥店

 

一桁である。

 

どこからどうみても、全ての料金が一桁。

さらには最大でも5元(約85円)という、何とも凄まじい感謝価格である。

 

なぜこの料金で、商売が成り立っているのだ。

先ほど駅で購入したミネラルウオーターですら、7元もしたというのに。

 

鄭州東の激安お粥店

 

早速もちこはカボチャのお粥を購入し、おばちゃんに5元を手渡した。

するとおばちゃんは直ぐさま、マックシェイク的な容器に入れてくれた。

 

その間、わずか10秒

さすがは速度の国、この低価格の理由はこの提供速度なのか。

 

そして彼ら二人にまた来てね!と言われ、拙い中国語で再见面と告げる。

そのホッカホカのカボチャ粥は、ホッカイロ代わりとしても最高だった。

 

鄭州東のスーパーマーケット

 

さらに低価格の味を占めた私たちは、とことん節約することにした。

一切レストラン等には入らず、今夜はホテルでお部屋御飯を楽しもう。

 

そう考えて次にDennis Fresh Martに突撃する。

ここもお粥店と同様に路地奥にある、現地人で溢れるお店だった。

 

鄭州東のスーパーマーケット

 

このお店には生活に役立つ商品が多く、いわば現地のダイエーである。

やはりその価格は全体的にお安く、欲しい物も沢山見つかった。

 

これからの旅に必要な歯磨きやシップを物色し、さらに晩御飯も追加する。

ここでは果物などが大変お安く、バナナの大量買いにも最適だ。

 

さらに相方の目を盗んでお酒コーナーに向かうが、すぐに捕獲されてしまう。

その体調でビールを飲むバカはいない。と、大変な正論を頂戴した。

 

しかし確かに、先ほどから何やら食欲がゼロである。

これはもしや…と思いつつ、私はレジでお買い物を終わらせた。

 

お値段(1元17円で換算)
  • カボチャのお粥  5元(約85円)
  • バナナ3本    5元(約85円)   
  • おつまみおしんこ 1個1元(約17円)
  • チョコアイス   6元(約102円)

 

相方からはアイス購入のご許可をいただき、溶けないうちにホテルへ戻る。

しかしこの晩御飯を持ち帰る瞬間というのは、何故これほど胸が高鳴るのだろう。

 

楽しい部屋ご飯と、恐怖の体調申告

a-LOFTの綺麗な室内

 

早速ホテルに戻り、お楽しみのお部屋チェックを行う。

すると明らかに今までとは違う、豪奢なアメニティたちに迎えられる。

 

流石は一泊8.000円、その部屋すらワクワクが止まらない。

壁掛けのテレビや金庫など、一気に平成に帰省した気分である。

 

時間があるなら、ゆっくりテレビにも興じたい。

ただ本日は、大人しく体を休めることに徹しよう。

 

a-LOFTの綺麗な室内

 

さらには久しくご無沙汰だった、ぺかペかのシャワールーム。

さらには使い切れないほどの、トイレットペーパーも常備されている。

 

その上お湯の15分縛りもなく、お尻すらウォシュレットで一撃だ。

あまりにも快適環境過ぎて、これから先の安宿生活が不安なレベルである。

 

そして一通り部屋を吟味し、そのアーバンライフを満喫する。

さらにベットにご飯を広げれば、まさに至福のホテルナイトの始まりだ。

 

a-LOFTの綺麗な室内

 

そしてそのご飯とは、この二つ

10元(約170円)で購入した、バナナアイスである。

 

世界共通の鉄板テイスト、甘くて消化に良いバナナ。

さらには有名メーカーネスレが販売する、大好物の冷たいチョコアイス。

 

私はひたすら、これらのご飯をゆっくりと頬張る。

まるでマラソンにおける給水所のように、しっかり体に補給した。

 

しかしなぜ、これほど質素な晩御飯を選択したのか。

せっかくの素敵ホテルで、何故乾杯の一つでもしないのか。

 

 

その答えは、いたって単純。

それは恐れていた、私の胃腸破壊である。

 

もはや疑う余地のない、完全な消化不調

これぞもちこ、そしてもちこの旅パートナーが罹患した、あの症状である。

 

本日の昼に感じた風邪の症状は、完璧に完治した。

おそらく大量のビタミンC投与と、初動対応の賜物だろう。

 

しかしなお今私の胃袋を包む、圧倒的な無力感

まるで田舎の商店街のような、本格的な消化器系の閉店ガラガラ状態。

 

もはや食欲などかけらもなく、ただ胃腸の不快感のみが続いている。

しかし下痢や腹痛は無く、消化器官が完全に機能していないのを実感する。

 

私はバナナを頬張りながら、相方もちこに報告する。

何か私も胃腸ぶっ壊れちゃったみたい(てへぺろ)』的に。

 

するとほ、ほらぁ!!ともちこに本気で怒られ、その原因を追究される。

ジュースの回し飲みや買い食いのシェアなど、あらゆる点を言及された。

 

もはや何も言い返すことも出来ず、ただただ謝罪を申し上げる。

まさか本当にこの症状が、私にも訪れるとは思わなかった。

 

 

しかし、これはやばい

体調は悪くないにもかかわらず、これほどまで気持ち悪いものなのか。

 

もう胃袋の中で、終始KFCの食べ放題が開催されているようなもの。

さらにそこに大学生が、ドミノピザを持ち込んでいるような感覚だ。

 

そんなたとえ話をしていると、相方がせっせと電気を消し始めた。

まだ9時にもかかわらず、速攻寝なさい!と布団に押し込められる。

 

歯とか磨いてない!と言うと、歯磨き粉の付いた歯ブラシを手渡された。

まさか夜の九時に寝させられるなど、中学生以来の出来事である。

 

しかしここは、絶対に即日この不調を治さなければならない。

なぜなら次の街桂林では、圧倒的に美味しいご飯が待ち受けているらしい。

 

この旅で最も楽しみな街の一つでもあり、絶対に体調100点で臨みたい。

私は速攻布団に入り、大人しく就寝することにした。

 

疲れている事もあり、意外と睡魔は早く訪れた。

真っ暗な部屋にはパリパリと言う、もちこが韓国のりを食べる音が響いていた。

 

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早朝の桂林出発と美味しい白湯 

 

翌朝5時、私たちは真っ暗な中でパッキングを始めた。

本日の予定は、7:48分発の桂林行新幹線からスタートだ。

 

私たちは全く満喫できなかった部屋に別れを告げ、受付の女性にタクシーを依頼した。

するとあまりに早朝のため、ホテルのタクシーが手配できないと言われてしまう。

 

しかしこの寒空の中、また駅まで30分歩くのは、まさに地獄。

食い下がるもちこは、受付女性に再度丁寧にお願いしている。

 

あの人、体調悪いんです!と女性に訴え、私にも体調悪そうにして!と日本語で告げる。

しかし演技などは一切不要、私の胃腸の不調は一切改善していなかった。

 

するとじゃあ私が個人的に頼んであげるね!と、大変優しく対応してくれる。

不快な胃腸にじんわりと沁みこむ、素晴らしい優しさである。

 

早朝の鄭州東

 

そして早朝の街を、音速のタクシーで駅まで吹っ飛ばす。

朝の道は大変空いており、まさにF=ZERO並みの速度である。

 

タクシーの運転手は大変若く、車も最新の海外車である。

しかし値段も通常の価格で、朝から大変快適なドライブを満喫することができた。

 

お値段(1元17円で換算)
  • タクシー 約20元(約340円)

 

早朝の鄭州東

 

朝の駅は昨日とうって変わり、非常に閑散としている。

さらには静かに流れる中国風の音楽で、心も胃腸も少し楽になる。

 

本日の予定は、桂林に無事到着すること。

さらにはこの停止した胃腸を、何とかフル稼働させること。

 

そのために必要なのは、体力自体の完全回復と温度

さらに謎の症状と戦うために必要な、万全なる武器防具の装備である。

 

早朝の鄭州東

 

早速私は駅でお湯を入れ、大好きな白湯を作成する。

こちらは仕事の朝にも愛飲する、大変お気に入りの無味ドリンクだ。

 

さらにもちこも荷物を私の周囲に置き、ポカリ探しに旅立ってくれる。

まさか逆にポカリを求める日が来ようとは、夢にも思わなかった。

 

ただポカリは見当たらず、それっぽい水色のドリンクを頂戴する。

しかしその味は少し甘いながらも、ポカリのそれに良く似ていた。

 

相変わらず無味のお粥と、3杯目のお白湯

早朝の鄭州東

 

そして待つこと、約1時間半。

私たちはチケットを交換し、7:48発の新幹線へと乗り込んだ。

 

桂林への到着は15:09と、約7時間の長距離移動だ。

ただ既に4回目になる新幹線も、未だワクワクの対象である。

 

大きな荷物を上の棚にずしんと乗せ、車内のお湯汲み場所を確認する。

この7時間で胃腸を治すためには、暖かな白湯は必要不可欠だろう。

 

桂林行の新幹線車内

 

さらにもちこは、昨日買ったカボチャのお粥をモリモリ食べ始めた。

見た目もしっかりカボチャ色であり、何度見ても5元(約85円)とは思えない。

 

しかし食べるや否や、お決まりのフレーズが飛び出す。

こんなに味ないことある?と、大変困惑の様子だ。

 

もはやお醤油必須レベルの、完全なる無味。

ここではスープだけではなく、お粥も無味スタイルで販売されているようだ。

 

しかし私の朝ご飯は、お湯

そしておそらく、お昼も夜もお湯である。

 

この悔しさをバネにして、私は桂林を食べ尽くします!

そんな意気込みを話しながら、私たちは7時間の長距離移動を楽しんだ。

 

桂林到着と勝手に震えるタクシー移動

桂林駅

 

そして15:09

新幹線は予定通り、桂林駅に到着した。

 

流石は世界遺産にも登録された、中国屈指の風景区である。

その巨大な駅のホームには、沢山の国の観光客が溢れていた。

 

まず本日の予定は、これから駅近くのホテルで一泊する。

さらに明日は、少し豪華な超景観川下りに挑戦するのだ。

 

何が何でも、本日中に胃腸を全快させたい。

どうやらこの7時間で、体感的に胃腸は約3割程度まで回復しているようだ。

 

桂林駅

 

そしてまだ15時だったため、3日後の新幹線チケットも交換しておく。

出来るだけ空いている時に交換しておけば、無用な早起きも回避できるだろう。

 

 

ついに始まった。

 

ここから約3日間、私たちはこの桂林の世界を満喫する。

旅前から繰り返し妄想し合った、最大級のお楽しみプレイスである。

 

そしてその旅を形成するのは、やはり宿泊先

どれだけ快適な宿であるかどうかは、最高に重要な要素である。

 

しかし今回の宿は、ホテルではなくドミトリー

いわゆるバックパッカーたちが集う、格安に全力を注ぐ系お宿なのだ。

 

昨日宿泊した、一泊470元(約8.000円)の豪華ホテルとはわけが違う。

まさかの一泊160元(約2.720円)と、この旅二番目の低価格である。

 

さらに本日のドミトリーには、計2回お世話になる。

もしねずさんが走り回るような場所なら、彼とも二夜をご一緒することになるのだ。

 

桂林駅

 

そんな期待と不安を感じつつ、私たちはタクシー乗り場に並んだ。

普通ならトコトコ歩いてしまう距離だが、雨と胃腸破壊が大きな原因だ。

 

約20分近く並んでいる、寒さで体温も奪われ始める。

しかしそれでもこの鉄の移動手段を求め、沢山の人々が並んでいる。

 

桂林の怖そうなタクシー

 

そして更に待つこと、約5分間。

私たちの目の前に、屈強な運転手が現れた。

 

彼は非常に無口で、首元まで特徴的なTATOOを施している。

決して珍しくないが、寡黙さと体格で一層強そう感が溢れ出ている。

 

私たちは荷物を後ろのトランクに乗せ、ドミトリーまでの行き先を告げる。

すると彼は無言でサングラスをかけ、車内へと猛スピードで飛び出した。

 

ちょい怖い人なのかな?と考え、少しだけ警戒心を湧き起こす。

異国の旅であれば、一度くらいは怖い経験をするものだ。

 

さらに車内の無言は続き、その異様な雰囲気も増大する。

ホントに行き先見てたかな?と、あらぬ疑いまで持ってしまう。

 

さらにビビりの私は、車内をチラチラ見渡してみる。

ゼクシーなどの雑誌が置いてあれば、少しは人間性が測れるだろうと考えながら。

 

桂林の怖そうなタクシー

 

バタフライナイフである。

 

ゼクシーではなく、ナイフである。

もはや穏やかな印象を全く受けない、怖い方がお持ちのアレである。

 

高校時代に他高の生徒に絡まれた時、金髪のヤツが持ってたアレである。

近くに置いてあった自転車で、友人と猛ダッシュで逃げたアレである。

 

 

これは怖い。

 

しかし特段彼が何かしたわけではなく、完全に私の被害妄想

事実彼は大変ナイスなドラテクで、私たちを乗せてくれるではないか。

 

ただ確かに、中には結構やんちゃなお客さんもいるのだろう。

そのために彼が護身で持つことに、何が問題があると言うのか。

 

私は大変反省し、大人しく到着を待つことにした。

ただ彼から見れば、勝手に怖がられて、勝手に反省されているだけである。

 

桂林の怖そうなタクシー

 

タクシーはぐんぐん速度を上げ、桂林市内を爆走する。

雨降りで滑り易い道路にもかかわらず、さすがの肝っ玉せである。

 

そして意外なほどすぐに、彼はタクシーを停車させた。

着いたよ。と初めて耳にする彼の声は、非常にイケボイスだった。

 

そして料金は10.5元と表示されており、私は11元を彼に手渡す。

するとこれでいいから。と、ひょいと10元だけを摘み上げる。

 

シェイシェイ!と告げると、彼はニコッと笑顔を見せる。

その爽やかな表情は、そこらの俳優などにも負けないレベルだった。

 

おおう…。

何というイケっぷりだろう。

 

これからの時代は、寡黙な魅力なのかもね?

そんな事を相方に告げ、激しい同意を頂戴する。

 

その表情はまるで、ねこやまは話しすぎなんだよと言いたげだった。

そんな小さな敗北感を感じ、私はドミトリーに到着した。

 

見た目で分からぬ、最高ドミトリーEASE HOTEL

見た目で分からぬ、最高ドミトリーEASE HOTEL

見た目で分からぬ、最高ドミトリーEASE HOTEL

 

( ゚Д゚)

 

何度地図を見直しても、ココである。

先ほどから野良猫が猛烈にエサを求めてくる、この路地で間違いない。

 

昨日の宿とは明らかに異なる、見事なバックパッカー感。

路地隣では麻雀大好き爺ちゃん達が、じゃらじゃら遊んでいる。

 

かなり低価格と言うこともあり、結構な不安感だ。

このドミトリーを探してくれた相方も、笑いながらわりい!と言う始末である。

 

 

しかし。

 

人とドミトリーは、見た目で判断してはいけない。

もしかしたら、世界的なバックパッカーがお勧めするような場所かもしれない。

 

私たちは恐る恐る、狭くて暗い路地を進んでいった。

すると次第に、中からは楽しそうな声が響き渡っている。

 

ふともしかしたら感も湧き上がり、進む足取りも軽くなる。

そしてお洒落落書きが施された階段を登ると、そこには受付があった。

 

見た目で分からぬ、最高ドミトリーEASE HOTEL

 

綺麗である。

 

全然お洒落で、全然怖くなくて、全然朗らかである。

そこにはアメリカ・フランス・韓国と、あらゆる国籍の人々が集っていた。

 

壁にはなぜか富士山が描かれ、パスタ旨いよ!と書かれている。

さらには綺麗な猫が足元に絡みつき、ようきたな!と挨拶をしてくれる。

 

机には麻雀とトランプが置かれ、その横ではビールを飲みながら白人達がビリヤードをしている。

まさに多国籍感が凝縮され、もうどこから触れるべき分からない。

 

最高ドミトリーEASE HOTEL

 

窓際には綺麗な猫も日向ぼっこをしており、大変なシャッターチャンスである。

ちらっとこちらを見ながら、撮るなら今やでと言った表情だ。

 

微動だにしない彼はきっと、自分の街を見下ろしているのだろう。

綺麗な街並みにピタッとはまる、すごく素敵な光景だった。

 

EASE HOTELのホテル内
EASE HOTELのホテル内
EASE HOTELのホテル内

 

さらに食事も充実しており、ピザやハンバーガー、パスタにサンドイッチまで。

あらゆる国の人々の胃袋に、完全対応されている。

 

さらにネットや勉強机も完備され、もう解放感は抜群

そしてお値段も驚異の低価格となれば、文句のもの字も出てこない。

 

加えて受付の女性は英語も堪能で、さらには大変綺麗な方である。

もちこも綺麗な人じゃない?と、何故だかちょっとハイテンションだ。

 

お値段(1元17円で換算)
  • ドミトリー EASEHOTEL 2人160元(約2.720円)

 

EASE HOTELのホテル内

 

超快適なお部屋と、強制軟禁

 

私たちは受付でチェックインを済ませ、部屋のカードキーを預かる。

まさかこの低価格で、カードキーを使えるとは夢にも思わなかった。

 

さらに調べると、私たちの宿泊プランですらかなりの高額だった。

中には一泊462円という、驚異の牛丼プライスも存在した。

 

さすがに旅の資金を手持ちで保管しているため、個室を選んでしまったが。

そういうことろが、私がエセバックパッカーたる所以なのだろう。

 

そんな事をふと考えながら、私たちは部屋に向かった。

一体どんなお部屋が、私たちを出迎えてくれるのだろう。

 

EASE HOTELの室内
EASE HOTELの室内

 

ドミトリー内は意外なほど広く、沢山の旅人たちとすれ違う。

皆軽やかに挨拶を交わしてくれ、このドミトリーの快適さを裏付ける。

 

恐らく中には、一週間近く滞在している方もいるのだろう。

小さな個室から集合部屋まで、あらゆる種類の空間が用意されていた。

 

EASE HOTELの室内

 

そしてこちらが、お世話になる個室

快適以外の何物でもない、素晴らしい開放感だ。

 

外には桂林名物の優美な自然が広がり、大きな川も眼下に流れる。

そのせせらぐ音すら聴こえてくる、最高のロケーションだ。

 

トイレもまさかのウォシュレットで、テンションも最高潮。

相方もちこもこの選択を褒めるべきやで!と、拍手を請求してくる。

 

しかし、何という快適空間なのだろう。

これが一泊一人80元(約1.360円)とは、にわかには信じがたいレベルである。

 

これが新宿のカプセルホテルなら…銀座のビジネスホテルなら…。

そんなあまり意味のない比較を次々と出し、私たちはさらにお得感を楽しんだ。

 

 

ようし。


本日もまだ16時、丸半日もの自由時間が用意されている。

あとはもう、明日に向けて精一杯遊ぶだけだ。

 

そう考えて荷物をほどきながら、出陣の準備を整える。

すると相方から、まさかの一言を告げられた。

 

 

寝てなさい。

 

『 ねこやまは、絶対に外出は許しません。

『 私はこれから一人で、ドラッグストアを探してくるから。

 

まさかのドミトリー待機命令が下り、無茶苦茶に悲しくなる。

しかし何度大丈夫だよ!と告げても、女性独特の圧力の前には無力である。

 

『 ポカリやいろいろ買ってくるから! 』

『 二時間ほどで、速攻戻るから! 』

 

駄々をこねる私は、あらゆる言葉で窘められた。

しかしもはや議論の余地はなく、私のお留守番が決定した。

 

もうめちゃくちゃ外に行きたかったが、これぞ私の責任である。

風邪をひいて自宅で教育放送を見ていた、小学生の記憶が鮮明に蘇る。

 

ただこの旅始まって以来、初めての一人の時間である。

せっかくだから、友人にLINEでも送ろうか。

 

そうだ、今中国に来ていて、胃腸が破壊されている事を報告しよう。

きっと次の飲み会では、良い笑いのネタになるだろう。

 

そう考えて久しぶりのラインを、ポチポチ起動する。

しかしアプリはうんともすんとも、一向に繋がらない。

 

そうだ、ここは中国だった。

再度その現実を痛感し、仕方なく目を閉じてみる。

 

すると隣の川のせせらぎと共に、綺麗な琴の音が聴こえてきた。

どうやら川沿いで、誰かが演奏しているようだ。

 

一泊1800円で、サウンドトラック付きか。

そんな事を考えていると、いつの間にかぐっすりと眠っていた。

 

中国旅行記⑧に続く~